【伝わる!】食品パッケージの工夫とデザインのポイント
食品を製造・販売する際に、欠かせないのが食品パッケージです。
食品を入れることができる包装資材を選ぶことはもちろんですが、パッケージによって自社ブランドのイメージ、
商品の魅力や売れ行きは大きく変化します。
そこで今回は、食品包装のパッケージデザインのポイントや、パッケージデザインで注意すべき点を解説いたします。
食品パッケージの4つの役割とは?
食品パッケージを考える前に、まずは食品パッケージの役割に関して理解しておきましょう。
1.食品の品質保持
食品をパッケージで包装することによって食品の品質を劣化させる要因から守る役割があります。光、酸素、湿気などの食品に与える影響を抑制し、食品の鮮度や風味、栄養価を維持することができます。具体的には、以下の効果があります。
- 光による酸化防止
- 酸素透過防止
酸素透過性の低い素材を使用することで、食品の酸化や腐敗を防ぎ、鮮度を保持します。
- 水蒸気透過防止
水蒸気透過性の低い素材を使用することで、食品の乾燥や水分の蒸発を防ぎ、食感や風味を保持します。
遮光性のあるパッケージを使用することで光による酸化反応を抑制し、食品の変色や風味の劣化を防ぐことができます。
2.食品の保護
食品をパッケージで包装することによって、衝撃や振動から食品を守り、割れたり傷ついたりすることや異物混入を防ぐことができます。
店頭でも、魚や野菜などの生鮮食品を除き、ほとんどの食品は包装されて販売されています。衛生的に商品を製造・運搬・販売するために食品パッケージは必要不可欠です。
特に、昆虫やほこり、髪の毛などの侵入を防ぐことができ、食品パッケージのおかげで私たちは安心して食品を食べることができます。
3.食品の情報提供
食品パッケージには、食品の名称、原材料、賞味期限、栄養表示などの食品の安全安心に関わる情報が記載されています。中には商品に関する原材料名、原料原産地、表示責任者、製造所、栄養成分表示の記載など食品表示法で記載が義務づけられている内容もあります。
消費者は、これらの情報を確認することで、どんな商品なのかを消費者に伝え、安心して消費者が食品を選ぶことができます。最近ではQRコードなどを用いて、より詳細な情報を提供するパッケージも増えています。
4.ブランディング
ブランディングとは、企業や商品、サービスの独自性、コンセプトを明確にし、自社の商品価値の向上、あるいは他社との差別化を図ることを指します。
食品パッケージは、商品の保護だけでなくブランディングにおいても重要な役割を果たします。消費者は、店頭で商品を選ぶ際、まず目に入るのがパッケージです。そのため、パッケージデザインは、商品の魅力を伝えることが重要です。
また、ブランディングのために魅力的な商品のキャッチコピー、ブランドイメージを表すロゴマーク、しずる感のある商品写真も含めた総合的なパッケージデザインを考える必要があります。
食品パッケージの種類
食品パッケージの種類には、紙製パッケージやプラスチック製パッケージなど様々な素材や形状があります。袋、箱、ビンなどが一般的ですが、それぞれの食品の種類や包装目的に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。
袋・フィルム
食品パッケージの多くは袋・フィルムで包装されています。脱酸素剤をガスバリア性があるラミネート袋に入れ熱シールで封をすることで、食品を密閉状態に保つことができるため、食品の鮮度を保ち、品質を劣化させることなく保存することができます。食品用袋には、様々な形状やサイズのものがあり、用途に合わせて選ぶことができます。スナック菓子やパンなどの個包装用から、米やパスタなどの大容量用まで、幅広いニーズに対応することができます。最近では環境に配慮したバイオマス素材の袋や紙製の袋も多く出回っています。
箱・カートン
箱に直接入れる食品としてはサンドイッチやピザなどのテイクアウト、果物・野菜、焼き菓子などが多いです。箱・カートンは袋とは違い密閉性がなく長期保存には向かないので入れたい食品によって使い分けましょう。食品を箱に直接入れたい場合、耐水耐油の箱や、食品OKの箱、ワックスペーパーなどを敷いて食品を入れましょう。食品を袋に入れてギフト箱に入れると、食品の保存性を保ちつつ、箱が食品に直接触れないようにすることができるので用途の幅が広がります。
カップ
カップにはデザートや飲料を入れるプラスチックカップとコーヒーなどに使用される紙カップがあります。カップ型のパッケージに入れる食品としてはヨーグルト・プリンなどのデザート、アイスクリーム、コーヒーなどの飲料、サラダやソースなどが挙げられます。多くのカップ型パッケージは小分けされているため持ち運びやすいという利点があります。
缶
缶に食品を入れる場合、缶の密閉性や耐久性、長期保存能力を活かしたものが多いです。缶に入れる食品としてはトマト缶などの缶詰や、スープ缶、炭酸飲料缶、調味料缶などが挙げられます。金属製の缶は物理的な衝撃や破損に強く、輸送や取り扱いにおいて優れた耐久性を持っています。また、多くの缶はリサイクル可能で、環境にも配慮しています。
ボトル
ボトルは飲料や調味料など様々な食品を保存・運搬するために使用されます。軽量で持ち運びやすく、耐久性があり保存性が高くリサイクルすることができます。また、ボトルは様々な形状やデザインの幅があり、商品の差別化やブランドイメージの向上につなげることができます。
トレー
食品用トレーは、食品を盛り付けたり、運搬したり、陳列したりするために使用されます。食品用トレーには、ラップや蓋が付いているものがあり、食品を外部からの物理的なダメージや汚染から守ったり、直接手で触れずに扱えるため、衛生管理が容易になります。また、 食品の乾燥や酸化を防ぎ、保存期間を延ばす効果があります。また、食品用トレーにはリサイクルしやすいというメリットがあります。特に、紙製のトレーは、リサイクル率が高く、環境に優しい容器として注目されています。
食品パッケージに必要な要素・情報とは?
食品パッケージの表面・裏面には様々な情報が記載されています。必ず記載しなければならばならない情報、要素、記載方法などを詳しく見ていきましょう。
1.食品表示法に基づく情報の記載
パッケージの裏面には、原材料や内容量、賞味期限など商品に関する大切な情報が記されています。
こちらは、食品表示法などの法律によって表示しなければいけないもの、表示してはいけない表現が定められています。食品表示法に基づく情報の記載事項は、大きく分けて 「必須表示事項」 と 「任意表示事項」 の2種類に分類されます。
- 必須表示事項
- 任意表示事項
栄養表示、機能性表示、健康強調表示、産地表示、加工食品の種類、原材料原産地表示など
名称、原材料名、内容量、賞味期限または消費期限、製造者名、アレルギー表示対象原材料、遺伝子組換え表示
食品表示事項は、 読みやすく、分かりやすいよう、字体・文字の大きさ・文字色に注意して記載をしましょう。もし、食品表示法に基づく情報の記載事項を正しく記載していない場合、50万円以下の罰金に処せられるなどの措置を受ける可能性があるので注意して記載を行いましょう。
2.JANコードなどの販売に必要な情報の記載
JANコードは、日本の商品識別コードで、通常バーコードとして商品パッケージに印刷され、商品を識別するために使用されます。
13桁の数字で構成され、商品の識別や在庫管理、販売時のレジ処理などで広く利用されています。
JANコードを取得するためにはGS1事業者になる必要があり、そのためには一般財団法人「GS1 Japan」に申請を行いましょう。
3.お問い合わせ情報等の役立つ情報を載せる
食品パッケージに電話番号・メールアドレス・住所・ホームページなどのお問い合わせ先を載せることで消費者の安心感を高め、消費者とのコミュニケーションを促進することができます。
また問い合わせ先を記載することで、消費者は商品に関する質問や意見を直接企業に伝えることができます。これは、企業にとって貴重な消費者との接点となり、商品開発や商品改善に役立てることができます。万が一、商品に問題が発生した場合でも、問い合わせ先が明確に記載されていると、迅速かつ適切な対応を行うことができます。これはブランドイメージの向上につながることはもちろん、企業の社会的責任を果たす上で非常に重要です。
4.魅力的な商品名と訴求文
スーパーやコンビニエンスストアなどの売り場には、数多くの類似食品が並んでいます。その中で消費者の目を引くためには、商品名と訴求文が非常に重要です。魅力的な商品名と訴求文を商品に記載することで、消費者の興味関心を引き、商品を手にとってもらうきっかけとなります。
商品の味、香り、食感、素材、機能性などの特徴を簡潔に伝えることはもちろん、原材料や受賞歴などのこだわりを入れることで、消費者に手に取ってもらいやすくなります。
また、五感を刺激するような表現を記載し、競合商品との違いを明確に記載し差別化することも非常に重要になってきます。
5.シズル感ある食品写真を使用する
シズル感のある写真とは、見ているだけで思わず食べたくなってしまうような、食欲をそそる写真のことを指します。
みずみずしさやジューシーさ、ツヤ感、湯気、臨場感などの動きを効果的に表現することで、まるでその料理を目の前に置いているような、リアルな写真になります。
食品パッケージに写真を使用することで、外観や味覚、食感を直感的に伝えることができます。特に美味しそうなシズル感のある写真は、消費者の食欲をそそり購買意欲を高めることができます。
食品パッケージを作成する際の3つの工夫
食品パッケージの役割を理解したうえで、実際に食品パッケージを作成する際のポイントを3つご紹介します。
1.商品の特徴を伝えるデザイン
売り場やインターネット上で競合商品と比較されたときに、消費者の目を引くデザインにし差別化を図ります。
ブランドのイメージがある場合は色・ロゴ・フォントなどを統一させることでブランドの認知にもつながります。
また、商品の特徴を伝えようとパッケージたくさんの情報を詰め込みすぎても手に取られにくいので、載せる情報はシンプルで簡潔に表現しましょう。
2.消費者の利便性を考慮したサイズと形状
食品パッケージに欠かせないものが消費者から見た使いやすさです。いくら商品が良くても使い勝手や保存性が悪いと消費者に選ばれない可能性があります。消費者が商品を手に取り、持ち運び、開封、保存、消費する際に、ストレスを感じることなく、快適に使用できるようなサイズと形状が求められます。
例えばティーバッグ等の場合持ち運びやすく、酸化や香りの劣化を抑えるために1回分で飲み切れる個包装袋にする。だしパックなどの大容量ものであれば袋にチャックがついている物を選ぶ。立てて保存できるように自立するスタンド袋にするなどの工夫をしましょう。
3.環境に配慮した素材を使用する
近年、環境問題への意識の高まりから、企業は様々な取り組みを行っています。その中でも、食品パッケージにおける環境への配慮は、消費者の関心も高く、重要な取り組みの一つとなっています。
食品パッケージを環境に配慮したものを使うことで、資源の保護につながることはもちろん消費者は、環境にやさしい製品やパッケージを選択する傾向があるので、企業が環境に配慮した取り組みを行うことで、消費者の支持を得ることができます。
食品販売にオススメ!パッケージ通販
食品パッケージなら、様々な既製品包装資材を販売している「パッケージ通販」におまかせください。どのような点がおすすめなのか詳しく見ていきましょう。
食品を直接入れることができる資材を豊富に取り揃えている
食品パッケージは、食品と直接触れるものです。そのため、衛生面や安全面に配慮した高品質な資材を使用することが重要です。
パッケージ通販ではお客様に安心してご使用いただけるようにすべて国内製造のものを使用しています。また、直接食品を入れることができ遮光性、防湿性、ガスバリア性など、機能性に優れたラミネート袋、直接食品を入れることができるテイクアウト容器、食品発送に便利な保冷機能や撥水機能付きのギフト箱、段ボールなどパッケージ通販では食品販売向けの資材を多数ご用意しています。
環境に配慮した食品パッケージを取り扱っている
パッケージ通販では以下のような環境に配慮した食品パッケージを豊富に取り揃えています。
※箱に直接食品を入れることはできません。中袋をご使用ください。
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まとめ
食品を販売する際にどのようなパッケージを選んだらいいのかわからない企業様は多いのではないでしょうか。パッケージ通販では、食品パッケージにも使える様々な種類の資材を常時在庫していますので、必要なときに必要な分だけ注文することができます。またほしい資材が見つかった際に小ロット(50枚〜)で購入することができます。食品パッケージにお困りの方はお気軽にご相談ください。適切な食品パッケージを使用して、消費者に安全安心な食品をお届けしていきましょう。